さてさて・・・
遠近両用メガネを愛用して、はや10年。
ここ2~3年は、検査伝票や検体の名前を見る為に、中近両用メガネをしています。(注:10メートル先にいる人間の顔が分かりませんが!!) 下図がそのメガネレンズ模式図です。
☆遠近両用レンズ ☆中近両用レンズ
バイキンが見えるメガネがあれば・・・
話を戻します。前回のブログで・・・インフルエンザウイルスの大きさについて記載しました。
『インフルエンザウイルスの直径は 約100nm(ナノメートル)、 0.1μm(マイクロメートル)、つまり約0.0000001m』
「0の数を数える」
老眼の人間にとっては、これが難しいのです。
何か良い方法は無いものか考えていたら、国営テレビの教育番組で!!『日本語であそぼ』というテレビ番組があり、面白い話がありました。
それをヒントにウイルスや細菌の大きさにかかわるお話を!!
微生物って・・・なんで「微」生物なんだろう。
微生物とは顕微鏡を用いなければ見えない微小な生物の総称であり、細菌、放線菌、菌類(カビ、酵母およびキノコ)、藻類、地衣類および原生動物などが含まれ、ウイルスをも含むことがあります。
ウイルスの大きさは 20~970nm(1mmの100万分の1)で、細菌の大きさの1~5μm(mmの1000分の1)と比較すると、格段と小さいことが判ります。また殆どのウイルスは 300nm 以下と小さく、ノロウイルスは 25~35nm と極端に小さくなります。これは電子顕微鏡無しでは絶対に見ることができません。因みに光学顕微鏡の限界は 200nm 、肉眼での視認限界が凡そ 0.01mm とされています。
では、『微』とは・・・
日本では1より小さい単位をあらわす為に、分 厘 毛・・・のような表現が使われます。どこかで聞いたような、野球好きは打率や勝率を表すときに使いますね。
実際には
分、厘、毛、糸、忽、微、繊、沙、塵、埃、渺、漠、模糊、逡巡、須臾、瞬息、弾指、刹那、六徳、虚空、清浄、阿頼耶、阿摩羅、涅槃寂静まで24種類の単位があります。その中で、6番目に出てくるのが 「微」という単位。
これらは、接頭語といい、数の大きいものや小さいもの(0がイッパイ付くもの?)を分かりやすく表す表記法です。下表が日本語の接頭語表です。
ちなみに10
23、10
22の表記の23、22の数字を『指数』といいます。
簡単にいってしまえば「ケタを示す」数字です。
10000000000000と書かれて、ゼロがいくつあるのか、すぐに見て取れる人はいないでしょう。
ところがこれを、10
13と書けば一目で「1の後にゼロが13個つく」ということがわかります。「じゅうのじゅうさんじょう」と読みます。
指数には便利な性質があって、10
m×10
n=10
m+nです。
100×1000=10
2×10
3=10
5=100000です。
また、1/10
m=10
mです。
0.0001は小数点の右から数え始めて「10分の1、百分の1、千分の1、あ~1万分の1か」となるわけですが、これを指数で書くと、10
-4となります。つまり10
4分の1、1万分の1とすぐわかります。また、マイナスの指数のときは、マイナスの部分を「小数点以下」m桁目に数字が出てくる、と読んでください。10
-4なら小数点以下4桁目に「1」がきます。
読んでるうちに学生時代を思い出しましたか?
この表現を使えば、老眼鏡の私でも数の桁数を間違えることは無いかな?
もちろん日本以外、いや国際的な表記法として SI単位の国際単位系というのがあります。
国際単位系(SI)とは、何処の国や地域で図っても同じ単位を使うことで、普遍的な国際計量標準が出来るように作られた単位のことです。
では、漢数字表記と国際単位、および十進法(0がいっぱいになるやつ)を一覧表にすると
書いてて、頭痛や胃痛がするのは、私だけでしょうか?
皆さんは大丈夫ですよね
ところが私もびっくりしましたが、このことは、大手進学塾では中学受験対策として、小学校6年生で教えられていました。
お子さんをお持ちの親御さん、子どもから質問されても大丈夫ですか?
私は高校を卒業して、いま話題『東京スカイツリー』
の高さの元となった、武蔵(634メートル)の国の○○医学専門学校で勉強したような気がします。
さて、話を戻しましょう。
微(び)は、10
6、(100万分の1)=SI接頭辞に直すと「マイクロ(μ)」となります。
0157(大腸菌)やS.aureus(黄色ブドウ球菌)は1μ前後ですから、いわゆる、ドンピシャの
『微 生 物』ですね。
ちなみに、インフルエンザウイルスは1/10の0.1μですが。
誰が命名したのかは分かりませんが、電子顕微鏡がない時代にこのようなジャストなネーミングがされたことに感動を覚え、今回のブログネタにさせていただきました。
国営放送教育テレビも『高校野球』の中継意外にも、最近は、アニメやいろんな面白い番組が放送されています。
紅白出場を狙ってるわけではありませんが、私たちの活動を取り上げてもらいたい気持ちはありありです
皆さん、細菌やウイルスはこ~んな小さい体で、大きな力(感染力)をもってます。
人間も頑張って、対抗しましょう!!
YICNet 検査 山田