お母さん方からよく聞かれる事・・・。
「こな薬・・・この子のむかな?」
「どんな味?」
「吐き出しちゃうんですけど。」
子供にとって、小さなお子さんを持つ親御さんにとって、くすりをのむ!この事がちょっとしたイベントになる時があります。
そこで、今回そのイベントを少しでも盛り上げたくて?いや、スムーズに進行する様に、『"お薬"と"飲み方・飲ませ方"」について提案します。参考にして下さい。
注)ここは、YICブログ。感染関連薬(抗菌薬など)を中心にお話しします。
まず、"お薬"
数あるお薬の中で、抗菌薬(未だ抗生物質と言った方がメジャーなんでしょうか?)が子供にとって一番飲みにくいみたいです。
その理由は、苦味。
製薬会社にとっては、子供に飲んでもらわないとそれこそ死活問題。いろんな味、色、形で挑戦してます。
味・・・イチゴ、バナナ、パイナップル、フルーツミックス、ソーダ、カルピス?
色・・・白、黄、オレンジ、ピンク、微赤?
形・・・微粒、細粒、顆粒、ドライシロップ、シロップ
どれがお好み?と言った具合。
だけど・・・
所詮、大人がつくった薬、大人の味覚では美味いけど。子供には・・・なんです。
あと、一つの薬にこれだけの味、色、形の種類があればいいんですが、多くは一つの薬に一つの味、色、形。
『この子にとってはこの薬!』と処方されれば、その味、色の薬と付き合って行くしか無いのが現状です。
でも、ここであきらめないで!
同じタイプの薬があるかも!です。
『この子にとってはこの薬!』が他にもあるかどうか薬剤師に相談ください!
次は、"飲み方・飲ませ方"
まず、
飲む、飲ませる方々、手を洗いましょう!ママ!忘れないで!
【こな薬、ドライシロップ】
小皿などにごく少量の水か湯冷ましを入れ、わさびぐらいの固さになるように練っておく。
指に薬をつけて子供のほっぺの内側か上あごに塗りつける。
すぐに水や湯冷ましなどを飲ませ、薬を流し込む。
ポイント
コップのままより、ストローで!
【ドライシロップ、水薬、シロップ】
おちょこなどのコップまたはカップに、ドライシロップが溶けるくらいの少量の水か湯冷ましを入れて混ぜる。シロップなどは、一回量(飲める量を数回にわけてもいい)をスポイト、小さめのスプーンにとり、小さなカップにとった場合はストローで飲ませる。
直接、薬ビンからのまないこと。なるべく哺乳瓶の投薬は避ける。
口の中がベタベタしやすいので、水や湯冷ましなどを飲ませる。
それでもだめなら・・・
何かに混ぜて(はさんで)のませる。
アイスクリーム、ココア、練りチョコ、練乳、水飴、ハチミツ、ジャム、クッキー、シュークリーム、ヨーグルト
薬店などで、補助ゼリーも売ってますが・・・
ここでのポイント!
抗菌薬の苦味にはチョコレート系!
注意!
嫌いになってはこまるのでミルクはダメ!
注意!
1歳未満のハチミツはダメ!
注意!
酸味がある(酸性の)食品(ヨーグルト、果実や炭酸ジュース、スポーツドリンク)や、酸性の薬(ムコダイン、ビソルボン、アストミン、テオドールいづれもシロップ、こな薬)などはマクロライド系抗菌薬(エリスロシン、クラリシッド、ジスロマック)やクラバモックスなどの苦味を強くするからダメ!
ポイント!
薬がいっぱいある場合、飲む順番は抗菌薬が一番最後!
食品に混ぜて薬を飲ませる場合の大切なポイント
☆
お薬を飲ませるとき、子供をだまさないこと。
☆
お薬の飲む必要性を言い聞かせることが重要です。
☆
お薬を飲めたら、ほめてあげてください。
薬の入った食品であることをお子様にきちんと説明し、本人が納得した上で食べさせるように心掛けてください。
もういっちょ!大切なこと!
☆
処方された日数分の抗菌薬をきちんと飲みきってください。
☆
整腸剤が処方されていたら、一緒に服用してください。
☆
抗菌薬は体重換算しているため、処方された本人以外には飲ませないでください。
☆
吐き出したらその回はもう飲ませないでください。あたらしい薬のリトライ禁止です。
イベントがスムーズに進行するよう祈ってます。
最後に・・・我が家の工夫、あれば教えて下さいね
YICNet 薬剤師 崎本