吉田です。
インフルエンザがなかなか落ち着いてこない状況が続いていますが、皆さんお元気ですか?
今回は、インフルエンザやノロ、ロタウイルスといった病原体のお話ではなく、症状のお話をします。
小児科外来を受診する患者さんのお母さんから、よく『咳が長い期間続いて止まらない』とか『薬を飲むと一時的に良くなるが、飲み終えると元に戻ってしまう』というようなお話をよく耳にします。
発熱はない
痰がからむ咳
起きぬけの咳
寝入りばなの咳
ただしゼーゼー、ヒューヒューは聴こえない
こんな感じの状態が多いようです。
お母さんたちはカゼが長引いているとか、もしかしてこの子は喘息?と思われ受診します。
耳鼻科の論文に出てくる言葉ですが・・・
『10day mark』というキーワードがあります。これは
『10日以上続く上気道症状(カゼの症状です)は単純にカゼで説明できないことがあるよ』という内容です。
咳は専門的に分類すると
※ 2週間以上続かない急性咳嗽
※ 3週間以上続く遷延性(=長引く)咳嗽
※ 8週間以上続く慢性咳嗽
に分けられます。
難しい言葉はやめにして話を簡単にしましょう。
急性咳嗽の主たるものは『カゼ』です。
で、子どもの3週間以上続く咳は何が原因なのかを調べた人がいます。
これらの患者さんのだいたい半分ぐらいは上顎洞炎があるとのことでした。
いわゆる『蓄膿症』ですね。
蓄膿症と咳というとどうもつながらないような感じをもたれると思いますが、実は八雲でもたくさんの患者がいるんですよ。
蓄膿症はいわゆる『うつる病気』ではありません。が、うつる病気と鑑別する必要はあります。
これを読まれているお母さん、「もしかしてこの子・・・?」と、何か思い当たることはありませんか?
もし、あるのであれば、一度耳鼻科か小児科へ相談されたらいかがでしょう?
YICNet 小児科医 吉田
ちくのう・・・
身体のどこかしらの空洞に膿が溜まることを『蓄膿症』というわけで・・・。
青っ鼻、鼻づまり、痰、咳の皆が知ってる「ちくのう」は・・・いわゆる上顎洞、ほっぺの奥にある空洞なりに膿みが溜まっておこる、数ある蓄膿症の一つにすぎないわけで・・・。
病院で抗菌薬(抗生物質)もらってはみたけど、飲み始めるとまもなく、気にかけない位に回復するわけで・・・。
でも・・・
「薬はもういいんでねーか?」と飲むのをやめると、気づいたら・・・風邪なりで体調をくずしたら・・・知らないうちに再発してました・・・。
だ~か~ら・・・
根気よく・・・
決められた薬の服用期間は必ず守りましょう。
風邪などが原因で蓄膿症にならないためにも、「十分な栄養の摂取」「十分な睡眠」など免疫力をつけて、「手洗い」「うがい」「マスクの着用」などを習慣にしましょう。
ね!
YICNet 崎本