皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回は『薬の適正使用について』です。感染制御に関わる薬剤師っぽい投稿です・・・。
さて、厚生労働省は、2017年6月に発表・発行された「抗微生物薬適正使用の手引き 第1版」に続き、生後3ヵ月以上から学童期未満の「乳幼児編」を加え2019年12月「抗微生物薬適正使用の手引き(第2版)」として改定、公表しています。
クリック→ 「抗微生物薬適正使用の手引き(第2版)」
へえ。で?何?って感じですよね?
たとえば、一般の方々へ抗菌薬に関する意識調査をした結果、約5割の方が「かぜやインフルエンザなどのウイルス性疾患に対して抗菌薬が効く」といった誤った認識や、「かぜで受診したときにどんな薬を処方してほしいか」という質問にも、約3割の方が「抗菌薬・抗生物質」と回答をしていることが明らかになっています。
医師側も、不必要であることを説明して納得してもらうよう説明されていると思いますが、感冒と診断された方が抗菌薬処方を希望したときには処方するといった実態が5割くらいあるようです。
と言うことで・・・
この手引きは”適正“な感染症診療が広がることで、患者さんに有害事象(副作用や、特に今後起こりうる耐性菌の問題)をもたらすことなく、抗微生物薬(抗菌薬、抗生物質)の“不適正使用“を減少させることを目的として作成されました。←詳細は手引きを参照ください。
一般診療に関わる医師、医療従事者はもちろん、医療教育現場、保健衛生、施設スタッフ、一般の方々においても、この『手引き』に是非目を通して頂き、抗微生物薬の適正使用への理解を深めて頂きたいと存じます。
出す側も、貰う側も、正しく使って欲しい!そう願うばかりです。
YIC-Net 薬剤師 崎本