先週末から大雨による洪水による被害が相次いでいまが、北海道でも昨年は大規模な災害を招いた大雨、『天災は忘れたころに・・・』といいますが、毎年様々な災害に見舞われているような気がします。
さて、季節は夏至も過ぎ、もうすぐ夏風邪(ヘルパンギーナ・手足口病・咽頭結膜熱等)シーズン到来です。
今年は例年よりちょっと早めです。
咽頭結膜熱や流行性角結膜炎は、24週(6/12~18)において、過去10年で最高の発症報告数です。
また、厚労省からの報告では手足口病の報告数が10週連続で増加しており、手足口病の流行は2011年、13年、15年と奇数の年に起きており、夏場にピークを迎えることから、手洗いの徹底など予防を呼びかけています。
北海道の過去5週間の感染症推移では、相変わらずA群溶血性レンサ球菌咽頭炎の発症者が高い数値を示しています。また咽頭結膜熱の発症者数では、北海道が全国の中で第1位が続いています。手足口病も2年ぶりに流行の兆しを見せています。
夏風邪の原因はエンテロウイルス(コクサッキーウイルス、エコーウイルスなど): 手足口病・ヘルパンギーナやアデノウイルス : 咽頭性結膜炎(プール熱)、流行性結膜炎(はやり目)です。
これらのウイルスはいくつもの型があり、感染したウイルスの型によって症状も少しずつ異なりますが、高熱、激しい喉の痛み、眼ヤニ等、さらには腸管内でも増殖するために腹痛や下痢をひき起こします。
また、薬剤に対する抵抗力が非常に強い為に、アルコールでの除菌や消毒の効果はあまり期待できません(アデノウイルスの消毒には‘消毒用エタノール’が有用です)ので流水での手洗いをお勧めします。
咽頭結膜熱はプールでの感染と思われがちですが、残留塩素濃度の基準を満たしているプールの水を介して感染することはほとんどありません。タオルの使い回しや、感染者が触れた場所からの接触感染がメインです。
ということは、とにかくこまめな適時の手洗いが感染対策の基本です!!
YIC-Net加盟施設では八雲・今金・せたな町を含む地域の感染対策に一緒に取り組んでいます。
ネットワーク加盟希望の施設がありましたら、YIC-Net事務局(八雲総合病院 感染対策室)までご一報下さい。
YIC-Net 事務局