北渡島・桧山管内はもとより各地でインフルエンザの報告が上がっていますが…。
当地域の流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)の拡大が止まりません。
下図はYIC-Net独自調査での『YIC-Net加盟医療機関の流行性耳下腺炎発症者情報』です。当ブログでも取り上げてきましたが遂に、11月7日の週には、警報開始基準値6.00人をはるかに超える37名!ヤバいです!
今金町で流行を続ける《おたふく風邪》が近隣町にも拡大しはじめ、更なる患者増になりうる状況です。
流行性耳下腺炎の合併症には・・・
近畿外来小児科学研究グループ:橋本裕美先生らの報告によれば、
【合併症としては、3~10%の頻度で髄膜炎、0.5~0.01%で難聴、思春期以後に罹った時には約25%で精巣炎、5%で卵巣炎がありますが、多くの場合は片側性ですので不妊になることはまれです。また4%程度に膵炎を合併します。その他はまれではありますが、脳炎、甲状腺炎、乳腺炎、腎炎、自然流産などもみられます。これらの合併症は不顕性感染でも起こります】
難聴に関しては、多くの教科書や資料では、ムンプス患者1万5千人に1人といわれていましたが、橋本先生らの報告では、【ムンプス難聴は、約1000人に1人程度とされ、年間700~2300名と推定される】との報告も。
前回のブログでも言いましたが、たかが“おたふく”との風潮がありますが、されど“おたふく”です。
ご自愛下さい!
感染症予防の基本は【手洗い】、そして【マスク着用】です。
冬の手洗いは厳しい!マスクなんて!うつっても大丈夫!との声も少なからずありますが、うつらないのではなく、うつさないためでもあります。
きちんとした手洗い、マスク装着をあらためてお願いします。
YIC-Net 事務局一同