ご無沙汰しておりました。吉田です!
季節は夏真っ盛り、でももうすぐお盆。お盆を過ぎれば秋風が吹き始め、秋への突入?皆さんは夏をエンジョイなさっていますか?
さて今回は10月から定期接種開始が予定されているB型肝炎ワクチンのお話です。
B型肝炎に関してはよくご存知の方もいらっしゃると思いますが、まずはおさらい!
B型肝炎に罹るとどうなるのか?
年少児の場合、結構な確率で持続感染例となります。
つまり、しばらくはこのウイルスを体の外に出し続けます。
成人の場合、急性肝炎になります。そしてその一部は慢性肝炎→肝硬変→肝がんというコースをたどる方も・・・。(具体的数字は示しませんが、八雲総合病院でもB型肝炎で通院されている方、結構いらっしゃいます。)
特に最近、B型肝炎ウイルスのうち比較的慢性化しやすい遺伝子型Aのウイルスに感染される方の割合が増えているのも事実です。
(図:日経トレンディネット http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20130109/1046797/?P=3&rt=nocntより引用)。
そこでB型肝炎ワクチンです。このワクチンの目的は2つ。
1つは『垂直感染予防』、もう1つは『水平感染予防』
垂直?水平?なんのこっちゃ?
『垂直感染』は分娩時の母から子への感染です。これに対する対策はもうかなり前から行われており、一定の効果を得ています。
『水平感染』は家族内、集団内での感染です(実際、集団発生の事例報告もあるんですよ)。
今回のワクチン定期接種化の動きはこれを予防するのが主たる目的です。
B型肝炎に罹るとあとあと困ったことが起こる可能性がありますので、定期接種の対象となるお子さんをお持ちの方、ワクチンを接種してあげてくださいね。
ちなみに・・・定期接種化され、公費で接種できる年令は、平成28年4月1日以降に生まれた方で、かつ、「0歳時のみ」とされています
定期接種の対象とならない方、任意接種にはなりますが、やはりワクチン接種をお勧めします。
きっと皆さんがお住まいの町広報などで『ワクチンに関してのご質問は町保健福祉課(八雲ではシルバープラザ)まで』って言うのが出るはずですから、疑問を解消してもらってくださいね!
YIC-Net 小児科医師 吉田雅喜