吉田です
先日、山田技師から『リンゴ病、多くなってきてますよ!』とのブログアップ。
確かに最近、ぱらぱらと見かけますね。
私は、小児科の立場でお話しします。
まず、リンゴ病は健康な子どもが罹る分には基本的にはあまり心配はいりません。
ほっぺが真っ赤になり、一見派手ですし、腕にも何やらレースのカーテンみたいな、まだらの発疹が出ますが、それだけです。
(IDRW 2004年第23週号より引用)
次の関心ごとは、『じゃ、幼稚園、保育園、学校には行けないの?』ではではないでしょうか?
結論から申せば、行っても構いません。
なぜなら、こんな発疹が出た時にはもうこの子はウイルスをばらまいていません。ですから感染源となる可能性はかなり低いです。
そして、この病気は大人にもかかります。大人では関節痛や頭痛を訴える方もいるようです。
では、一番感染に対して注意しなければならないのは誰なんでしょう?
例えば、血液の病気を持っておられる方と妊婦さんです。
リンゴ病ウイルスは赤血球系の細胞が大好きで、それにペタペタひっつくことで重症の貧血発作を起こす可能性もあります。妊婦さんでは赤ちゃんが胎児水腫といった病気になったり、流産の原因となるようです。
昔、一緒に働いていた小児科の看護師さん(妊婦さん)がリンゴ病に罹り、私も心配しましたが、元気な赤ちゃんが生まれてきました
ですから、
リンゴ病に感染=健康な赤ちゃんが生まれて来ない、流産する
といった単純なものではなさそうです。
いずれにしろ、こんな感じの病気ですので、接触をできるだけ避けるなどの感染対策は実際、難しいでしょう。
であればやっぱり双方、みんなで、日常、きちんとした手洗いの実施というところが落としどころでしょうか?
YICNet 八雲総合病院小児科医師 吉田
お詫びと訂正
前ブログ投稿(5月22日)の中で、タイトルと本文の一箇所に誤りがありました。(下線部分)
伝染性紅班(誤)→伝染性紅斑(正)
ブログ閲覧者の皆様、投稿記者の山田さんすみませんでした。
ブログ編集投稿担当 崎本