先生教えて!
今回のブログは三話くらい続きます。納得いくまでお話を聞いていきましょう。
それではよろしくお願いしま~す
吉田です。ご無沙汰しておりました
年度始めでなかなか忙しいもんで・・・
山田技師よりカンピロバクターの話がアップされましたので、私は大風呂敷を広げて『急性胃腸炎』に関して薀蓄をタレます。
お腹の調子が悪く、病院を受診したら『急性胃腸炎ですねっ!』と言われた方、いっぱいいらっしゃいませんか?
皆さん、なんだかよくわからない状態で、『はあ~、そうですか』とお帰りになられるパターンかと思います。
よくある!よくある!
じゃ、『急性胃腸炎って一体なんなのよ?』・・・まったく(汗)(汗)(汗)の世界。
ということで、古~い本を久しぶりに広げたところ、『急性胃腸炎とは、嘔吐、下痢、腹痛、発熱などを伴う急性炎症を意味し、その原因は多彩である』と書いていました(『小児疾患の診断治療基準』より)。
きゃ~先生も本で調べるんですね!
まあ…いわゆる『症候群』なんですよ。つまり、症状だけから出てきた診断名。
(♪人生、いろいろ♪じゃないですが・・・)原因いろいろ、症状の個人差いろいろ。
なので『急性胃腸炎』っていう診断名は私的には『とりあえず、こういうことで・・・』って感じですかね。
とりあえず…って、じゃあ原因不明ってこと?
てかまあ、病院行ってすぐの段階では『とりあえず、こういうことで…』が多いです。
ともあれ、急性胃腸炎の原因は様々ですが、特に若い年齢では細菌やウイルスによる、いわゆる『感染性胃腸炎』が多いと言われます。
中にはキノコなどでの食中毒(ニラと間違って水仙を食べて調子が悪くなったとのニュースもありましたね)やアレルギーが原因のもの、ほかの内臓の調子が悪くて症状がでるものなど、まさに、いろいろです。
本当は『これが原因でこんな症状が出ている急性胃腸炎ですよ』とお話しできるのが理想的なんですが、検査結果がでるまで時間がかかるなど、それぞれの状況や、もしかしたら医師の技量(?)などで、なかなかそううまくいかないのが現状なのです。
へえ~。いろんな可能性がある大雑把な病名なんですね?でもね先生!私たちは、苦しいから病院に来るわけですから、今度、先生から「急性胃腸炎ですよ」とだけ言われたなら「何の?」って聞いてもいい?原因わからないならわからないってはっきり言ってほしいし、わかる努力も、納得いく説明もしてほしいから。
あれあれ、長くなってきました。
こんな内容で終わるとブログ責任者から『感染対策ブログでいったいこの内容は何なんだ!!』とキツ~いお叱りを受けるので「第2話」では、細菌性胃腸炎が原因の急性胃腸炎に関してこの話を展開していきたいと思います(ノロ、ロタに関しては、もう耳タコでしょう?)
きゃ~先生も叱られるんですかぁ?ノロ、ロタ、タコ…きゃ~っ
もうすぐ、桜が咲きそうなよい季節になってまいりました。皆様お元気で!
YICNet 八雲総合病院小児科医師 吉田
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