シリーズ”食中毒”『恐るべし!耐熱性毒素』
カテゴリー:お役立ち~食中毒~ 2013年7月19日
ふたたび、吉田です。

前回のブログは見ましたか?
見てない方は・・・
こちらから→http://hosp.town.yakumo.hokkaido.jp/modules/yic_blog/index.php page=diarylist&year=2013&month=7&day=16

前回のブログの内容や症状などから「嘔吐型のセレウス菌」が原因という可能性もありますが・・・
今回は『黄色ブドウ球菌』の路線で語らせていただきます。


さて・・・
手に傷をつくってそこが化膿すると黄色い膿をもつことがありますが、皆さん経験ありますか?ありますよね?

その原因の多くは黄色ブドウ球菌です。

そんな"脛に傷もつ人"・・・じゃなかった!手に傷がある人が不用意に調理をするとこの菌が食品にくっつき、そこで増殖し食中毒の原因となります。

この菌は困ったことに"エンテロトキシン"という毒を産生して悪さをします。
この毒素は耐熱性があって100℃30分の加熱でも変化しません。
←前回からの答えです

つまり、加熱により菌は死んでも毒素は残り、『十分、煮たり焼いたりすれば大丈夫だべさ』というのが単なる根拠のない神話になってしまうわけです。

このようなタイプの食中毒を毒素型食中毒といいます。

通常1~5時間、平均3時間で激しい吐き気、嘔吐、刺し込むような強い腹痛、下痢を伴う急激な急性胃腸炎症状が出ます。

さすがに死に至るまでいくのは少ないようですが、緊急入院はあり得ます。
ここで強調したいのはこのタイプの食中毒は食べてから短い時間で症状が出てくることです。

治療法は・・・これはといって特別なものはありません。
     ↑↑↑
崎本です。ここで割り込ませていただきます。アシカラズ・・・
治療法として特別なものはありません。が!
・体を冷やさないようにする(熱があれば冷やしてね)
・下痢止めの薬はNG!
・整腸剤がベター!(善玉菌で悪玉菌をやっつけよう!)
・脱水予防には?そう!ORS!(でもあまり冷たくし過ぎないように)
・おなかに優しい食事はうんちの固さを目安にして摂るように!
 水様便(下痢ピーピー)→おもゆ、ORSなど
 泥状便(やわらかうんち)→おかゆさん
 通常便(いつものうんち)→カレーライス(一番好き)
リピート アフター ミー!「食中毒...うんちの固さの食べ物を!」ハイッ!

失礼しました~




予防法は食中毒関連のブログ記事で載せてあるように、手指衛生、加熱、冷却その他モロモロですね。

この暑い夏、美味しいビールも飲めず、『気持ち悪っ!、お腹痛っ!』ってのも寂しいですよね。
おもゆにおかゆ・・・
なんとも切ない・・・


特にご飯をつくるお母さん、ご注意を!
 
YIC­Net 吉田
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