夏に流行る感染症 ~外伝~
カテゴリー:お役立ち~その他の感染症~ 2012年7月2日
夏風邪かなあ・・・?→ヘルパンギーナ&手足口病&プール熱・・・?

夏場にひく風邪を慣習的に『夏風邪』呼んでいます。(医療用語ではありません)

風邪の原因となるウイルスは200種以上もあると言われています。

冬はインフルエンザウイルスが活動的になりますが、
夏は高温多湿の環境で活動的となる、アデノウイルス(プール熱・咽頭結膜熱)や
エンテロウイルス、コクサッキーウイルス(手足口病、ヘルパンギーナ)などが夏風邪ウイルスとして有名です。

多くは小児に発症しますが、大人への感染も多いのが現状です。

アデノウイルス(アデノ=のどの扁桃腺という意味があります)
  →症状に発熱、のどの痛み、激しい咳などがあり、腸炎とか下痢をおこすなど、お腹にくることもあります。

エンテロウイルス(エンテロ=腸の管という意味があります)
  →症状は発熱、のどの痛み、下痢、腹痛などがあり、皮膚の疱疹を起こすこともあります。

コクサッキーウイルス(エンテロウイルスの仲間)
  →症状は高熱、のどの痛みなどがあり、口内炎の症状を起こすこともあります。


したがって、夏風邪の症状は、風邪様症状(のどの痛み、咳、発熱、頭痛、鼻水)と、下痢・腹痛などの胃腸症状です。
前兆として、のどの違和感、痛みがあり、そこから寒気・だるさ・発熱などが多いようです。

北海道ではここ数年増加傾向にある疾患です。

北海道感染症情報センター↓
http://www.iph.pref.hokkaido.jp/kansen/index.html


夏風邪の主な予防、対策法として・・・

ウイルスが侵入する主な部位である、のどや鼻の粘膜は免疫によって守られていますが、エアコンや扇風機などで乾燥してしまうと、感染しやすくなります。また熱帯夜の寝不足、夏バテ(暑気)による食欲不振、ストレスが多い生活では、免疫力が低下してしまい、夏風邪にかかりやすくなります。また、喫煙は、体内でウイルスと闘う補助をするビタミンCを破壊してしまうため、やはり抵抗力が低下してしまいます。
夏風邪は症状が穏やかですが長引くことが多いのが特徴です。「風邪かな?」と思ったら、病院を受診して、無理をせずに早めに休みましょう。
安静と栄養摂取が一番の特効薬ですよ!

ウイルスに対する特効薬はありませんが、せきや鼻水、嘔吐(おうと)、下痢などがあれば、それに応じた薬が処方されることがあります。水分不足には注意が必要で、小さい子の脱水症には特に気を付けましょう!!

こんな時はORSがオススメ!当ブログ担当薬剤師お勧めの『元気になる水?』

ORSって何?(過去ブログへ)→ http://hosp.town.yakumo.hokkaido.jp/modules/yic_blog/index.php page=detail&bid=80


さて、YIC­netに加盟する八雲総合病院や今金町国保病院など多くの病院では、コクサッキーウイルス・エンテロウイルスアデノウイルスなどのウイルスの検査は、受診の際に、採血を行って血清のウイルス抗体価を測定します。しかし、中、小規模病院では、院内での検査が出来ない為、都会の施設に検査を委託しますので、時間が少しかかります。
但しアデノウイルスに関しては、迅速キットでの検査が簡単に出来ますので、多くの施設で実施しています。検査結果まで20分程度です。

夏風邪は、小児に多い疾患ですが、両親やおじいちゃん、おばあちゃんの手などから、
感染することもありますので、かわいい子どもや、お孫さんを抱っこしたるする際には、うがいと手洗いをしっかりしてから!!!!
家庭内での感染拡大を阻止する為にも!!

詳細については、随時ブログで、専門チームの投稿がアップされる予定です。

 
YIC­Net 検査 山田
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