リハビリテーション室ブログ

アキレス腱から「ブチッ」と音がしたら、もしかすると、、、
カテゴリー:スポーツリハ通信 2023年5月2日

こんにちは。理学療法士の佐々木です。

5月に入り、気温も暖かくなり、より一層身体を動かしたくなってきました。野球ができるようになると思うとワクワクが止まりません。

今年も野球などのスポーツでやってみたいことがたくさんある私ですが、皆さんはいかがでしょうか?「今年は毎日、外でランニングをするぞ!!」「畑作業をしっかりやるぞ!!」など様々な目標を立てている方もいるのではないでしょうか?

そんな意気込んだ気持ちとは裏腹に無理をした結果、体の故障やケガはよく起こることです、、、

今回はその中の一つでもある『アキレス腱断裂』というケガについて簡単に紹介したいと思います。

 アキレス腱断裂は、走るとき・飛ぶとき・急な方向転換をするとき・重いものを持ち踏ん張るときなどにアキレス腱部分に大きな負荷がかかり、負荷に耐え切れなかった結果、腱が切れてしまうことです。そもそも、アキレス腱は腓腹筋とヒラメ筋という大きな筋肉が交わり、腱となります。腱は筋肉と骨を繋ぐ役割を持っており、中でもアキレス腱は非常に強度がある腱です。そんなに強い腱がどうして切れてしまうのでしょうか?

 

 発症の原因としては、腱の退行性変性(いわゆる老化)を基盤に筋肉の柔軟性低下(よく伸びなくなっている状態)・筋力低下・環境や個人因子(体重過多、コンクリートなどの硬い場所、不整地など)と様々な原因が考えられます。実際にケガをされた方にその時の状況をお聞きしたところ「ブチッとした音がした。」、「後ろから叩かれたような感覚があった。」、「切れたときに転んでしまった。」などの話が聞かれました。

 

 症状は、アキレス腱の痛み、歩行ができない、腫れる、歩くことはできるけど違和感がある、足首は動くけどつま先立ちできない、など重症度によって症状が異なり、日常生活に支障が出てしまうことが多いです。治療は保存療法と手術療法があります。治療が終わりスポーツへ復帰するときは再発率も高いため、医師と相談し、慎重に行っていく必要があります。

 

 様々な要因が絡み合うため、これをやっておけば大丈夫ということは言い難いですが、身体の柔軟性を改善する、筋力を改善することは予防として取り組むことができると思います。今回は、その一部の方法を紹介したいと思います。

1、お尻と背中のストレッチ        

→両足を抱え込み、丸くなるようにしましょう。

※頭を上げすぎると、お尻が伸びにくいので、足を抱え込む意識を強く持ちましょう!

 

2、もも裏のストレッチ

→両足を伸ばして座り、膝が曲がらないように足首に両手を伸ばしていきましょう。

※硬い人は大変ですが、辛すぎないところで止めておくように意識しましょう!

 

3、アキレス腱伸ばし

→伸ばしたい足を後ろ、反対の足を前に出します。後ろの膝を伸ばしながら、前に体重をかけましょう。

※かかとがなるべく浮かないように足を伸ばします。勢いをつけないように!

ストレッチ全般的に言えますが、惰性(勢いをつけて動かす)をつけてやってもしっかり伸ばすことはできません。できるだけ痛すぎない程度で筋肉を伸ばしてみてください。1回20秒1セットで行ってみましょう!

 

続いて筋トレです。

 

1、かかと上げ

→足幅は、肩幅より少し狭いくらいで立ちます。そのまま、ゆっくりと踵を上げてつま先立ちになります。少しキープ出来たら、ゆっくり戻します。

※ダンベル等の重いものを持って負荷量を上げることもできます。

慣れてきたら、少し早い速度で「上げる・下げる」を繰り返してみましょう!

 

2、スクワット

→背中を丸めずにまっすぐ伸ばし、腕を前に突きだします。踵を浮かせないように、膝を曲げお尻を落としていきます。

 

筋トレは、正しい姿勢で行うことが重要です。ただ回数をすれば良いという訳ではありません。回数は1セット15~30回を目安に、自身に合う回数で試してみてください。

以上、簡単なストレッチと筋トレの紹介でした!

ケガの予防には、普段からの意識を変えていくことが大切です。運動の直前だけ柔軟をしても予防には繋がり難いので、簡単な運動やストレッチを習慣付けて行うようにしましょう!是非お試しください!!(*^-^*)

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