リハビリテーション室ブログ

転倒多発時期!予防のために運動しましょう!
カテゴリー:スポーツリハ通信 2023年2月3日

こんにちは。理学療法士の竹中です。

 雪も降ってきてこれから外での転倒が多くなってくる季節です。転倒した際に骨折してしまう可能性があり、とても危険です。そこで、転倒や骨折のリスクを下げるために対策をしましょう。

 

大腿骨頸部骨折(だいたいぶけいぶこっせつ)という言葉を一度は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。今回は、冬場の寒い時期に受傷される高齢者が多い、大腿骨頸部骨折の予防方法についてお話しいたします。

 

大腿骨頸部骨折とは、簡単に説明すると大腿骨の股関節付近の骨折のことです。

この骨折は骨粗鬆症で骨がもろくなった高齢者(特に女性)に多発することでも有名です。また、寒い時期は体の筋肉が硬くなり、うまく動かせなくなるため運動パフォーマンスも低下します。そして、寒さの影響で外出機会が減少し、運動不足になる人も多くなるため、大腿骨頸部骨折が多い時期といわれています。

 

もちろん、大腿骨頸部を骨折した後に、手術とリハビリで機能回復され、以前の生活に戻ることができる人も多くいます。しかし、なかには 手術ができない人や、手術をしても安静期間中に認知症の進行や廃用性の筋萎縮(使わない筋肉がやせること)により、寝たきりになってしまう場合もあるのです。

そのため、⾻を強くする・転倒しない環境づくりなど、大腿骨頸部骨折の予防が大切なのです。

●運動・栄養で骨粗鬆症を予防しましょう。

まず初めに骨折を予防するために骨を強くしましょう。

①骨は運動することで強くなるといわれています。例えば歩行をすることで骨に負荷がかかり骨密度の低下を予防することができます。また、歩くことで筋力低下も予防することができるため、散歩をする・買い物へ歩いていく、家事仕事をする、ラジオ体操をするなど1日の中で運動を取り入れた生活をすることを心がけていきましょう。

②栄養面ではビタミンDやカルシウムがとても大切です。カルシウムは骨や歯を形成する栄養素で、魚や牛乳に含まれています。ビタミンDはそのカルシウムの吸収を促進してくれます。ビタミンDは紫外線を浴びることにより体内で合成されますが、寒い時期になり外出を控えてしまうことで、ビタミンDの合成も減少してしまいます。そのため、寒い時期だから家に閉じこもるのではなく、外に出て日の光に浴びることが大切です。

 

 

●転倒しない環境づくりをしましょう。

 寒い時期で転倒が多いのは屋外での転倒が多いと思ってはいませんか?実は、室内での転倒は屋外の転倒と同等の割合で多いです。そこで、室内での転倒要因の例を挙げます。

☑電気カーペットにつまずく

☑こたつなどのコードに足を引っ掛ける

☑寒いため足が上がりにくくなり小さな段差が天敵

☑厚着の格好のため、動きづらい                                                                                                                          

 

 

 

これらのことから、寒い時期に使うことが多い暖房器具のカーペットにつまずいたり、こたつなどのコードに足を引っ掛けて転倒することも考えられます。そのため、つまずきにくい環境を整えることが大切です。

また、厚着だと体の関節を大きく動かすことができなくなり、小さな段差でもつまずきやすく、転倒の危険性も高まってしまいます。

ちなみに、寒い時期に体を動かしていないと、暖かい季節になって体を動かそうと思っても、体力が低下しており、思うように体が動かずに安定して歩行できないこともあります。寒い時期こそ、普段より意識的に運動をする(散歩やラジオ体操等)・栄養摂取・生活環境・服装に気を配り、骨粗鬆症を予防し骨折しないよう注意することが重要です。

 

外は寒いですが、運動をして身体をポカポカにすることで節電にも繋がります。運動をすることで健康にも環境にも良いなんて一石二鳥ですね!皆さんでこの寒い冬を元気に乗り越えていきましょう!

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