こんにちは。
理学療法士の佐々木です。気温も上がり、汗をかきやすい季節になりましたね!個人的には、東京オリンピックが開催されていて、プロ野球の試合が無いのが寂しい所です(笑)。今後も、各種目での日本選手の奮闘を期待したいですね!!
一方、この時期に気を付けなければならないことが、熱中症です。皆さんも経験があるのではないでしょうか?これは、屋内外でスポーツをしている方から、高齢者の方まで注意しなければいけない問題ですね。今回は、スポーツで起こりうる熱中症についての解説と応急手当・注意点について話していきます。
そもそも熱中症とは、暑い環境で起こる障害の総称で、気温・湿度・直射日光等の環境的な要因によって、カラダのバランスを乱し、体調を崩してしまうことを言います。この崩れた状態が維持され、脳や多くの臓器に影響が出始めると死亡事故へ繋がるケースも多く報告されています。スポーツ活動において、熱中症というと主に熱射病・熱疲労という分類に分けられます。それぞれ説明すると、
・熱射病:カラダの体温調節機能(発汗等の熱を逃がすこと)が破綻し、高体温と意識障害(意識が朦朧としている状態、発話が聞き取りにくい状態 等)の状態が維持され、脳・肺・心臓等の多臓器不全を引き起こし、死亡する確率が高い状態になってしまうこと。
・熱疲労:著しい脱水による症状で、脱力感・頭痛・めまい・倦怠感(だるさ)、嘔気(吐き気)が見られる状態のこと。
●応急手当
熱中症が起こってしまった場合は、上記に書いたような兆候を素早く察知して、早めの休憩や手当を行う必要があります。ですが、いつ・何処で・誰がこのような状況になってしまうか予想はできないと思うので、スポーツに関わるすべての方、特に指導者・部活動顧問・保護者の方は特に理解しておくべきことですね!
・もし熱射病になってしまったら?:一番死亡するリスクが高い状態です。特に早急な対応が必要です。先ずは、早急な119番通報が必要で救急隊の到着迄の間にも、体温をできる限り下げるような環境にしておく必要があります。先ずは、クーラーや扇風機で涼しい気温になる屋内に移動し、頸・脇・足の付け根 等の大きい血管が皮膚表面から近い場所を氷や濡れたタオルで冷やすことが効果的とされています。移動できない屋外の場合は、水を全身に絶えずかけて、気化熱による冷却方法もあります。マラソン会場等では、冷水の入った簡易プールのようなものが用意されていて、冷水にお風呂のように浸かるのが最も効果的です。
・もし熱疲労になってしまったら?:危険な場所(高温多湿な場所・直射日光が当たる場所 等)を避け、涼しい場所(日陰・クーラーの効いた室内)に運び、衣服を緩めて、水やスポーツドリンクを飲む。少し症状が重たい場合は、足を高くして寝てもらい循環を良くして様子を見ましょう。嘔吐が見られる場合には、水分摂取が困難な状況が多いので、医療機関での点滴治療が必要になってきます。
●熱中症の注意点と予防
最後に注意点をまとめていきたいと思います。注意点は以下の通り、
➀暑い気温・無理な運動を避ける。
→涼しい時間帯での運動をする、こまめな休憩をとる 等々
②こまめな水分を摂る。
→個人の状態に合わせて水分を摂取、スポーツドリンク・塩分タブレットの摂取
③暑さになれる。
→熱い環境で長時間の運動を避け、短時間の運動を繰り返し行う。
④薄着・軽装にして帽子を着用する。
→吸湿性・通気性の良い素材で薄着のものにする。
⑤自身で暑さの耐性を理解しておく。
→その日の体調変化にも注意する、熱中症をおこしたことがある方は特に注意する
以上、簡単ではありますが、今回はここまでとします。
夏と言えば 海!レジャー!スポーツ! など外に出る機会が特に多くなると思います。
このような知識は知っていて損ではないと思うので、ぜひ参考にしてみてください♪