リハビリテーション室ブログ

疲労骨折について
カテゴリー:スポーツリハ通信 2021年6月29日

 皆さんこんにちは。

 理学療法士の佐々木です。もうすぐ7月で北海道にも短い夏がやってきますね!今年は、どんな夏になるのか、楽しみに日々を過ごしています。

 さて、今日は、スポーツをされている方に起こりうる疲労骨折について簡単に特徴や予防策を解説していきます。皆さんは聞いたことがあるでしょうか? こちらのケガは、どの年齢層の方でも起こる可能性があるケガで、頻度の比較的多いケガです。

 

 疲労骨折とは、物や人とぶつかる、強く打つ等の負荷とは違って、ランニングや部活動で日頃練習している動きの時にかかる繰り返される負荷によって起こされる骨折のことを言います。つまり、運動が繰り返されて疲労が蓄積した骨の一部分が、骨折のような状態になり、腫れや痛みを引き起こすものです。

 

 こちらのケガに限ったことではありませんが、早期発見し、すぐに適切な対処をするのが望ましいです。疲労骨折は、悪化すると正真正銘の“骨折”となり、最悪の場合は、長期間の固定期間が必要になる場合や手術が必要な場合にまで至ってしまいます。その他の特徴としては、

・起きる可能性が高い部分は、脚(スネや足首付近)。身体全体的に起こる可能性がある。

・ランニング等の動作を頻回にされている方に多い。

・運動をしている時だけ痛む、悪化してくると日常生活でも痛みがある。

・指で痛みの部分を押すと、その一点だけが痛む

などが特徴として挙げられます。

 

 治療方法としては、安静と可能な範囲での運動療法が主流となります。まずは、運動を中止して安静を保つことが大切です。この動きや練習が原因だ!と分かっていれば、その動作を中止し、医師の指示があるまで運動を休止すれば多くの症状は改善するはずです。練習などで再び同一部位に繰り返し負担をかけると、再発するケースも少なくありません。特に、長期に放置してしまうと、骨折に至り足が着けなくなったり、手術が必要となる場合もあるので注意が必要です。

疲労骨折を招く原因はいくつかあり、

過度の運動 偏った練習方法 (オーバーユース)

運動の負荷量が強すぎる 技術に見合った練習ができていない (オーバーロード)

十分な休息を取らない・期間を空けていない

・不適切な運動靴

・硬すぎるあるいは柔らかすぎる練習場

 

また、起こりやすい脚の部位として、

足の甲にある中足骨(ちゅうそくこつ)

すねの内側にある脛骨(けいこつ)

すねの外側にある腓骨(ひこつ)

等は運動の影響で負荷を受けやすく、疲労骨折が起こりやすい部位と言われています。

 リハビリテーションとして、私たち理学療法士が、担当医師の指示に従い、疲労骨折を発生させる原因となる体の使い方やバランスの不十分な部分を評価して、日常生活での注意点や自主トレーニング方法を指導します。また、物理療法を併用して行っていくことがほとんどです。患部への負荷に注意しながら、痛みの出ない範囲での可能な運動を行うことや、心肺機能を落とさないようにエアロバイク等の運動を行ったりもします。

 

 以上、簡単ではありますが、疲労骨折について説明させていただきました♪最後に最も簡便な自主トレーニングとして私が指導するスクワットについて載せておきます。是非、実践してみてください。

・スクワット

➀立った姿勢で、足幅は肩幅と同じに広げ、足先をやや外側に向ける。

②背筋を丸めずにまっすぐ伸ばし、腕は頭の後ろで組むか前に突きだす

③膝が足関節より前に出過ぎないように、膝を90°程曲げ、腰を落とす。

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