八雲の「健康マスター」こと理学療法士の小河原です(苦笑)。
今年も4月を迎え新しい年度になりました。朝の通学・通勤時間には黄色い交通安全のランドセルカバーを付けた新一年生が元気に通学している姿を見かけます。またすっかり雪も解け自転車で移動している子供の姿も見かけます。
ドライバーの皆様、子供が一番交通事故に遭いやすい時間は16時ころと言われています。それは学校が終わって帰宅する時間ということや薄暗くなって見難くなる時間であるからと言われております。私も含めて十分に気を付けて運転しましょう。
さて今回も皆さんと一緒に健康になるための知識を身につけ、一緒に「健康」を目指していきたいと思います。
今回は「食生活と健康」~今日から始める減塩対策~についてお話ししていきたいと思います。
またまた塩分に対するお話になりますが、WHO(世界保健機関)が定めた目標摂取塩分量は覚えていますか?
⇒WHOで定めた塩分摂取量の目標値は5gです
ただし、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020年度版」によると、塩分摂取量の目標値として男性は7.5g未満、女性は6.5g未満と設定されています。
WHOの定めた目標値は1日5g未満とかなり差がありますが、普段から塩分を多くとっている日本人にとって、いきなり5g未満を目指すのは現実的ではありません。減塩は無理なくできる範囲で長期的に続けていくことが大切です。
しかし、すでに高血圧がある人は、心臓病や脳卒中などの進行を防ぐため、1日の塩分摂取量は6g未満と厳しめに設定されています。(高血圧治療ガイドライン2014より)
・調理するときは調味料、味付け、具を工夫する
まずは、調理をする際の減塩のポイントについて知っておきましょう。
①調味料は毎回量って使う
②味付けは酸味・香辛料・香味野菜・うまみを活用
③汁物は具だくさんにする
④メン類のスープは残す
・減塩を長続きさせるには塩味を1品に集中させる
減塩を続けるにはすべてを薄味にせずに味のメリハリをつけることが大事です。ポイントは自分の好きな料理の味付けはそのままに。ほかの塩分を控えめにすることです。
好きな料理がおいしければ食事全体の満足度がアップするのです。
見えない塩分に注意しましょう
・加工食品からとっている塩分が意外と多い
日本人の塩分摂取量の約7割は、塩そのものより、醤油やみそ、塩蔵品などの加工食品からとっています。減塩に取り組むにはそういった食品はもともと含まれている塩分を意識し、取り過ぎないようにするのも大切です。普段食べているものにどのくらい塩分が含まれているかを把握しておきましょう。
(例)食パン6枚切り1枚 ⇒0.8g
はんぺん1枚 ⇒1.5g
塩さけ(切り身70g) ⇒1.3g
スポーツドリンク(1本500ml) ⇒0.5g など
・パッケージの「食塩相当量」を確認しましょう
加工食品のパッケージには「栄養成分表示」があり、“食塩相当量”での表示が義務化されました。現在は移行期間でありすべての食品に記載されているわけではないようですが、買うときには“食塩相当量”をみて塩分量を把握しましょう。
・外食するときは“隠れ塩分”に注意
外食でのメニューには塩分量が記載されていることが少なく塩分量を把握することが難しくなります。外食メニューの“食塩相当量”を確認して、「醤油やソースは小皿に出してつけて食べる」など工夫をしてみましょう。
(例)
握りずし(1人前8貫)
醤油あり…3.3g/なし…2.7g
ラーメン(1食)
スープ飲まない…1.6g
スープ飲む …6.0g
かた焼きそば …5.1g
コロッケ(1個・ソースなし)…0.3g など
私たちにとって「旨味」となる塩分が制限されてしまうと、楽しみであるはずの食事が楽しくなくなってしまう気がします。
好きなものをそのままの味で、そのほかを減塩するなど工夫をしながら「大好きな食事」を続けられるようにしていきたいですね。
※食事の「内容」「量」については一般の方を想定して記載しております。医師や栄養士などから食事について指導を受けている方は、その内容に従ってください。