みなさん、こんにちは!言語聴覚士の松田です。
最近は暖かい日が続き、雪もすっかり解けましたね。
今回は当院で提供している食事を通して、”つながり”をもっている栄養士さんと、とてもいい経験をさせてもらったので、ご紹介させていただきたいと思います。
私たち言語聴覚士は、食べる(摂食・嚥下)機能を評価し、患者様ひとりひとりにあった食形態を提供できるように日々努力しているのですが、
この食形態のうち、今回は「開始食」について栄養士の皆さんと検討会を行いました。
見てください、このゼリーの数!!
青いカップのヨーグルト以外、すべて栄養士さんの手作りなのです!
水分量20g、40g… ゼラチンと水分量が4:6のもの、3:7のもの…
同じ材料でも、それぞれ食感や味が全然違うのですよ!!
今回検討した「開始食」は、しばらくの間”禁食”としてご飯を食べられなかった方が、久しぶりにご飯を食べ始める時などにお願いして出してもらっているものです。
これを、栄養士さんがお茶ゼリー、フルーツゼリー、プリン、ババロアなど様々な種類で作ってくださったので、「開始食として適切か」を検討するため、栄養士の皆さんと言語聴覚士で試食しました。
しかし、ただ食べるだけではないんですよ!
・一口サイズにスライスできるか
・丸呑みできるか
・口の中でため込んでしまっても溶けないか
・軟らかさ、硬さは適切か
・舌で押しつぶせるか
・のどごしは良いか などなど…
たくさんのことを考えながら、食べ比べました。同じお茶ゼリーでも水分の量を20g増やしたり、減らしたりするだけで、食感ものどごしもすごく変わるのです!たった20gでもこんなに変わるのだなと、とても勉強になりました。
ひとつの「開始食」を作るのに、こんなに力を注いでくださったのだと。とても感激し、食事を通して熱く議論できたことがとても楽しく、身になる時間でした。
私たち言語聴覚士が「食べる」を通して関わっているのは栄養士さんだけではなく、お医者さん、看護師さん、介護士さん、歯科の先生、検査技師さん、調理師さんなど、本当に多くの方々とつながっています。
私個人としては八雲総合病院に赴任してまだ経験が浅く、スタッフのみなさんにはご迷惑をおかけしていることが多々ありますが。こうした繋がりから多くのことを吸収して、地域の皆さんにリハビリとして還元していきたいなと、改めて思いました。
これからもより良いものを提供できるよう、色々な職業の方とつながりをもって頑張っていきたいと思います!これからもよろしくお願い致します。