こんにちは。理学療法士の佐々木です。今年の八雲町は特に雪が多く、ほぼ毎日雪掻きに追われています。雪掻きは想像以上に体力を使い、心肺系や腰の持病がある方は、症状が悪化する可能性があります。寒いからと言って一気に終わらそうとせず、こまめに休憩をとる・分担してやるなど、工夫して身体を守りましょう♪
今回は、ストレッチについて説明していきたいと思います。ストレッチは誰もがやったことがあることだと思います。部位の違いではもちろんですが、同じ部位でもやり方によって効果が違うことをご存じですか?ちょっと難しい話をしますが、できる限り分かりやすく解説していきます。ストレッチは、大きく分けると2種類に分けられ、皆さんが行う頻度が高い静的ストレッチと運動前に行う動的ストレッチに分けられます。それぞれのやり方の説明とメリット・デメリットをまとめてみました!
まずは、動的ストレッチです。動的ストレッチとは、反動をつけてその競技ごとに関連のある動きを反復して行い、身体を解していくことです。いわば準備運動やラジオ体操がこれに当てはまります。
●メリット
・運動前など、身体を動かす準備ができる。
・関節の可動域が上がる。
・筋温が上がり、血流が良くなる。
●デメリット
・筋肉の動き方によっては効果が得られない。
・筋肉が冷えているときに行うと攣ってしまうことがある。
次に、静的ストレッチです。静的ストレッチとは、体を静止させ、反動を使わず一定方向に筋肉を伸ばすことです。運動後の疲れた筋肉を解す、寝る前に行うなどがあります。
●メリット
・筋肉の緊張が解れ、身体が動かしやすくなる。
・血行が良くなる。
・リラックスできる。
●デメリット
・運動前に行うとパフォーマンスが低下する。
・体温が上がらない。
これが2つの特徴となりますが、2つとも共通して言えることは、関節が動く範囲を大きくできることと血流が改善することがありますね。一方、デメリットもあるため、ストレッチをするタイミングや環境によっては、返って逆効果になってしまうことがあります。
例えば、静的ストレッチを運動前に行ってしまうと、体温も上がらない上に、身体や筋肉はリラックスしているので、結果的に試合や練習のパフォーマンスが落ちてしまうことが言われています。私も若いころは、運動前、無意識に静的ストレッチをしちゃっていましたね…。
また、ストレッチで一番大切なこと・意識するべきことは、“息を止めず・無理をしない”ことです。息を止めてしまうと、筋肉に栄養や酸素が行かず、血流が止まり、効果は薄くなってしまいます。無理をしても、筋損傷の破壊してしまうことやリラックスができないので、過度な痛みを出すのは厳禁です!皆さんもこの機会に、自分が普段やっているストレッチはどちらに分類されるのか、タイミングや環境は間違っていないかを今一度、確認してみてください!正しいストレッチの知識を身に着けて、ケガの予防に取り組みましょう!!