皆さんこんにちは、理学療法士の佐藤です。
回復期リハビリテーション病棟では、必要に応じて退院前に家屋状況の確認と、安心して生活できるよう環境の調整を行うために退院前訪問を行っています。
これまでも八雲町内だけでなく、長万部町、せたな町、今金町等近郊の町にも行かせていただきました。
ただ、退院後の生活で本当にお役に立てる助言ができたのか、退院後の生活で困っていることはないだろうか、と常に考えていました。
そこで、今年度より退院後訪問として、退院後一か月を目途に、退院前訪問を実施した方の生活状況を確認に伺う事にしました。これまで3名の方にご協力を頂き、ご自宅を訪問してきました。
人工股関節置換術をされた方の退院前訪問では、足場が不安定であり、脱臼の危険が高い為、ご自宅での入浴は難しいと判断し、同じ敷地内に住む娘さん宅での入浴を勧めたのですが、退院後訪問の際は、行くのが面倒だと結局ご自宅でお風呂に入っていました。しかし、浴槽にはまだ入っていないとの事で、改めて浴槽へ入る動作練習。安全に生活できるようにと考えた提案でしたが、ご本人のこれまでの生活スタイルもあり、自宅での入浴となりました。改めてお伺いできたことで、入浴動作を指導することができましたが、もう少し御本人の生活に即した提案をしていかなくてはいけなかったと反省。
退院後、毎日の日課であった畑仕事は問題なく出来るようになり、リハビリのおかげだと言っていただいてとてもうれしかったです。
奥様と二人暮らしの脳梗塞で入院されていた男性は、退院後日中の活動があまりなく、ただテレビを見ても集中力が続かず、結局横になってしまうとの事でした。そこで、家事動作の手伝いなどを提案したのですが受け入れられず。間違い探しなどのクイズや絵を描くなどは、利き手が麻痺し、うまく使えないため難しいとの事。悩んだ結果、パズルを提案。パズルだったら利き手でなくてもでき、いろいろな絵柄を楽しめ、またできた作品を飾ることが可能。ご家族も、本人もそれなら良いと受け入れていただきました‼
これまで見えなかった、まだまだ私たちがやるべき事、見るべき視点を改めて知ることができ、退院後訪問によりたくさんの事を学ぶことができました。
これからも患者様のこれまでの生活を大切にしながら、安心して生活できるお手伝いができればと思っています。