理学療法士の小岩です。
先日期末テストを控えた中学三年生の息子が、テスト勉強対策が記載されたプリントを持って帰ってきました。
「インプットは3割 アウトプットは7割」
教科書を見て暗記する=インプットは3割に留めて、問題を解く=アウトプットに時間をかけろ、という内容でした。
9月6日に乙部町の「お達者ぴんぴん教室」に指導に行ってきました。事前に保健師さんが評価した「興味関心チェックシート」の結果より、①歌を歌う・音楽鑑賞②体操・散歩・運動③お祭りが好きな参加者が多いことがわかりました。
なので、その日はリハフラを行いました。
最初は緊張していた参加者も歌いながら踊ってくれて、大好評でした。
休憩時間にお茶を飲みながら感想を聞いているうちに、お祭り好きな参加者が一人二人と歌い出し、最終的にはお祭りの踊りをみんなの前で披露して大盛り上がり。
次回もリハフラをやりたいと希望が出ました。
「どうせなら皆さんがよく知っている踊りを踊るのはどうですか?」と提案したら、何の踊りにしようか?衣装はどうしようか?着物をほどいてスカートを作ろうか?とまたもや大盛り上がり。わたしや保健師さんが何も言わなくても、自分たちで何をしようか主体的に考え始めました。
その時にあの言葉が頭をよぎりました。
「インプットは3割 アウトプットは7割」
今までは私と保健師さんがテーマを決めて準備をして行ってきました。参加者にとってはインプット10割です。そのような関わりの中から住民の主体性は生れません。
「専門職は黒子に徹する」「住民が主役になれるような関わりが大切」
言葉だけは何度も聞いていたので理解していたつもりになっていました。でも介護予防のために自分が相手に何を伝えなきゃいけないのか、介護予防の成果を上げるために何をしてもらわなきゃいけないのか、そればかりを考えていました。
でも今回は単純に「楽しんでもらうためには何が出来るのか」を第一に考えました。参加者の皆さんが何を望んでいるのかを第一に考えたことが、思わぬ潜在性を引き出すきっかけを与えてくれました。
教室の参加者の人柄により、教室のカラーは異なります。何が主体性を引きだすきっかけになるかは一概に言えません。でも参加者から7割のアウトプットを引き出せるような関わりを続けていけば、答えを見つけ出す重要な手がかりが見つかるのではないかと思いました。
次回の教室指導は11月です。次回も楽しい報告が出来るようにしたいと思います。