理学療法士の阿部です。
今回は大阪に行ってきました。北海道は寒かったですが大阪は気温20度前後と丁度良く、夜のビールも旨かったです。
場所は大阪グランキューブという大きな会場で、日本神経理学療法学会(簡単に言うと脳卒中専門の学会です)に参加させていただきました。
今回の学会テーマが『次世代を担う』ということで、再生医療やロボットを用いたリハビリや身体システム科学など、最新の医療に合わせた今後の理学療法士(リハビリテーション)の在り方について貴重なお話を聴講することができましたので、写真を交えてお伝えします。
・再生医療とは(ごく簡単に)
再生医療について、広島大学の弓削先生や札幌医科大学の本望先生の話では、人の幹細胞を腰骨や頭蓋骨から一部を取り培養して増やしたものを点滴(静脈)投与することで失われた脳細胞や脊髄を再生する治療のことです。この辺の知識は近年テレビでもよくみられると思います。
…ん?治るんならリハビリは必要なくなるのでは?と皆さん思いませんか?
実は、再生した神経線維は未発達なのです(弓削先生はベイビーと表現してました)。そこで、再生医療後のリハビリテーションが重要な意味を持ってきます。
・ロボットリハビリテーション
ロボットリハビリと聞いて皆さんのイメージはどうでしょうか?残念ながらロボットが人間に代わりリハビリをしてくれるのは何十年も先の話だと思います。
現在のロボットリハビリとは、歩行では主に下肢関節を自動に制御してくれる装具を使用し行うリハビリテーションのことです。未だ都市部の大きな病院などにしか普及していないのが現状で、課題になっています。
最近進歩が著しい歩行支援ロボット(装具)も、結局は我々が患者様の歩行を評価し、色々とあるロボ(装具)の中から最善の選択、更には微調整していく時代がやってくると言われています。その時に合わせて、いつまでも最近の知見を勉強し、備えなくてはいけないと感じ反省しました。
私は脳卒中専門の認定理学療法士を取得していますが、まだまだ勉強不足であることを実感させられた学会でした。
最後に、偶然にも学生時代にお世話になった恩師に出会いました。「おまえ、こんな所まで来て頑張ってるなあ」と声をかけてもらいました。応援してますよ田中先生!
今回の具体的内容については、八雲の勉強会でリハビリ従事者に伝達し、私の担当だけではなく、他の道南地域の脳卒中の方に役立てればと思います。