看護部ブログ

性教育講座 続編
カテゴリー:お知らせ 2021年9月28日

「性教育の授業を終えて」

こんにちは。八雲総合病院助産師の貴田です。

病院では、主に妊婦さん、赤ちゃんとお母さんと関わる仕事をしています。

その他に病院外では2004年(平成1 6年)から道南圏・後志管内で性教育活動をしています。

対象は幼児から小中高生とその家族、または教員や医療関係者など年齢・性別問わず幅広いです。

 性教育活動は二次性徴や妊娠の成立など「体の仕組み」から男女交際など「こころの変化」について、またそれらにまつわるトラブルについての回避方法や対応についてなど多種多様です。もちろん出産や育児についての内容もあります。

私が性教育の授業を活動し始めて18年目になりました。今までの活動から最も大切にしている事があります。性教育は体のしくみを学ぶ健康教育はもちろんのこと、正しい知識を身に着ける事で自分を守り大切にすることができ、それが相手を大切にできることにつながると思い、思春期健康相談士、助産師として活動してきました。

 先日、八雲町立熊石小学校に性教育授業を行ってきました。熊石小学校は10年前から出前授業しており、今回は5年生が対象でした。テーマは「生命誕生」です。

昨年行った二次性徴の復習から始まりました。そして生命はどのように誕生するのかを話しました。卵子の大きさを実感してもらう為に、針を刺した折り紙にある穴(0.2㎜程)を見てもらいました。その針穴が卵子の大きさである事を知ると、生徒たちはとても驚き、教室がざわめく状況でした。

一つの卵子と数億の中のたった一つの精子が出会う事や、性別の変化と妊娠3ヶ月まで体内で成長する胎児の姿をDVDで観てもいました。このドラマチックな様子を生徒は目を輝かせ驚きながら真剣に見聞きしていました。

10ヶ月間を経て誕生した赤ちゃん3200gの人形の抱っこ体験しました。緊張して固まったり、泣いている赤ちゃんをあやすように対応する子もいました。

次々と質問も出てきて時間切れとなり悔いが残りましたが、今年度の最後の授業となりました。

 性教育に関しては、賛否両論があり反対意見の中には、「寝た子は起こすな」と性について知らない子を刺激するなという意見も少なくありません。刺激するのではなく正しい知識を持つことが、たった一つの今ある命を大切にし、相手の命と心も大切にしていく事につながります。そのことは人生おいて重要なことだと考えています。

私はこれからも思春期健康相談士として、助産師としての専門性を発揮しながら、いのちの尊さを地域の皆さんに伝えていきたいと思っています。学校や子供たちに合わせた授業を行っていきます。いつでもご相談ください。

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